発表会やおさらい会でバリエーションを踊れるとなった場合、どれにするか悩みますよね。
特にバリエーションの経験がない、少ない場合、難易度もわからないものです。
「ゆっくりだから簡単そう・・」「なんか大技がないしイケる!」と思っても、実は難易度が高かったり!
この記事では、大人が魅せることができるバリエーションを紹介します。
踊りたい演目がある方には、参考にならないかもです。「大人でも魅せたい」がテーマ!
「失敗した!」を防ぐポイント
バリエーションは、「どこを重視」を中心に候補を絞っていくのがおすすめですよ。
【衣装】脚を出すのに抵抗がある・ない
チュチュを着たいとか、脚は出したくないとか、とにかく大人は衣装にこだわりたい 笑
チュチュの演目でも、先生の意向でロマンティックチュチュやオペラチュチュになることも。
オペラチュチュ
チュチュとロマンティックチュチュの間ぐらいの長さ。だいたい膝丈です。
逆に脚を隠したくても、作風に背くからNGという場合もあるので、そこは確認しましょう。
【曲の長さ】体力がない・振り覚えに自信なし
バリエーションの長さは、約1~4分と幅があります。
1分でも短距離走のように全力投球となってしまうバリエーションも。
また長くなると振付もその分、覚える必要があります。
- 体力に自信がない
- 練習時間が短い
- 初めてバリエーションを踊る
先生は連続で4回踊れる体力は必要と言っていました
【テンポ】速い・スローな動きが得意・不得意
バリエーションは、キャラクターや場面を表すように振付されています。
そのため、曲や振付の速さに特徴がでるんです。
- 自分のテンポで踊りやすい
- 優雅に魅せることができる
- キープすることが多い
- 「つなぎ」のアラが目立つ
- 短めの曲の作品が多い
- 軽やかさや楽しさを表現しやすい
- アラが隠しやすいことも
- 膝の伸びとつま先が目立ちやすい
- 長いキープも速い動きも少ない
- 踊るのに調節しやすい
- 速い曲をゆっくりにする、スローな曲を早くするケースも
この辺り、好みなんですよね。
ゆっくりする方が疲れない人もいれば、アップテンポな方が得意な人もいます。
速い曲のテンポをゆっくりに変えてくれるかは、先生次第なので相談してみてくださいね。
【シューズ】ポワントorバレエシューズ
バレエシューズかトウシューズかで選ぶものは変わってきます。
一見簡単そうに見えるのに、ポワントで踊ると「激ムズ!」という踊りは数知れず・・
逆にバレエシューズだと脚がつりそうになるバリエーションもあるんですよね。
大人バレエの場合、できない部分を変更することはよくあります。
自分には無理!と諦める前に、相談するのも全然あり!
バリエーションは見せ場。当たり前ですけど、振付が難しいんです。。
【表現力】表情や上半身の動き得意・不得意
「魅せる」場合、高い表現力(表情や仕草など)を求められるバリエーションを選ぶのは慎重に!
バレエは舞踏劇とも呼ばれ、中には「表現力が乏しいと全然見映えしない!」という踊りもあります。
「顔の表情や仕草を大きくするのは恥ずかしい」「そんな余裕ない!」のであれば、表現力を試されるヴァリエーションは避けたほうが無難。
- ジゼル 第一幕 ジゼルのバリエーション
- 白鳥の湖 第二幕 オデットのバリエーション
- 白鳥の湖 第三幕 オディールのバリエーション
- コッペリア 第一幕 スワニルダのバリエーション
- 瀕死の白鳥
どうしても踊りたい作品ならチャレンジした方がいいと思います!熱意は大事
大人が魅せるバリエーション10選!
ここからは個人的に大人バレエにオススメなバリエーションをご紹介します。
パ・ド・カトルよりチェリート
パ・ド・カトルのソロの1つです。
ほかの3つは難しいのですが、こちらは素敵に見えて難易度も高くない踊り。
ロシアバージョンとパリオペバージョンで振付に若干の違いがあります。
難易度 | ★★ |
---|---|
衣装 | 長めのロマンティックチュチュ |
曲の長さ | 1分40秒前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする |
表現力 | 可愛らしい仕草に抵抗なければ |
▼ロシアバージョン
▼パリ・オペラ座バージョン
- 上体をシームレスに使う意識があると、とても優雅
- 顔の角度を研究すると、体操バレエからバレリーナに
- 膝が曲がっているのが目立たない
ケガから復活して泣く泣くバレエシューズで踊っていた友人がいたのですが、もう本当に素敵で!観客からも名指しで褒められていました。
白鳥の湖│パ・ド・トロワの第一バリエーション
パ・ド・トロワのバリエーションは、役柄の設定が「貴族」や「王子の妹」であることが多く、とっても優雅な曲。
振付にもいくつかバージョンがありますが、大きく違うことは少なめです。
ジャンプが少し入ってきます。
難易度 | ★★★ |
---|---|
衣装 | 膝丈のロマンティックチュチュ |
曲の長さ | 1分30秒~2分前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントは難しい箇所あり |
表現力 | 大きく表情を作ることは求められない。ほほえみが大事 |
▼ロイヤルバージョン
▼バレエシューズ
▼大人バレエ
▼まおちかさんの解説つき
- 動きが多彩でバレエシューズでも魅せやすい
- 短めのロマンティックチュチュなので、つま先がすごく目立つわけでもない
- 体力は意外と必要
白鳥の湖|パ・ド・トロワの第三バリエーション
パ・ド・トロワの第三バリエーションは、第一バリエーションより振付の種類が多彩!
どれを選ぶかで難易度が変わってきます。
難易度 | ★★★ |
---|---|
衣装 | 膝丈のロマンティックチュチュ |
曲の長さ | 1分ちょっと~1分30秒 |
テンポ | 速め |
シューズ | バレエシューズだと踊りにくい箇所あり |
表現力 | 軽快に明るい笑顔 |
▼ロイヤルバージョン
▼振り付け違い(ロシア)
▼大人バレリーナが踊ったら
- 足さばきが細かいので、ポワント向き(ちょっと大変)
- バレエシューズだと魅せにくい可能性あり
- 速い曲調でもポーズを意識すると、ハッと目を引きます
海賊 メドゥーラ/ドン・キホーテの森の女王
同じ音楽で、ドン・キホーテの第二幕の森の女王と海賊のメドゥーラのソロがあります。
どちらも振付の難易度が高いので、大人が踊るときは簡単にしているバージョンが多いです。
難易度 | ★★★★ |
---|---|
衣装 | チュチュまたはジョーゼット |
曲の長さ | 2分前後。体力必須! |
テンポ | ゆっくり |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントは難しい箇所あり |
表現力 | 優雅な動きとほほえみで |
▼メドゥーラのバリエーション
▼大人向けアレンジ(バレエシューズ)
▼森の女王
- ポーズが多い振付なので、そこが魅せポイント
- イタリアンフェッテを変更している大人は多い
- ゆっくりな音楽なので、つなぎも大事にすると見映えUP
衣装をジョーゼットにしたい場合は、海賊になります。
ジゼル|ペザントのバリエーション
ジゼルのペザントは2曲ありますが、そのうちの一つがオススメの作品。
振り付けもだいたい同じです。
難易度 | ★★ |
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衣装 | ロマンチックチュチュ |
曲の長さ | 1分30秒前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントも踊りやすい |
表現力 | 笑顔でOK |
↓振りを覚えるのに便利な後ろからバージョン
- ジャンプが多いので、得意な人にオススメ
- ルルベアップが少ないので、ポアントでも踊りやすい
- 明るい音楽なので、笑顔が出るととても素敵
ジャンプが苦手な人も上半身にこだわることで、キレイに飛んでいるように見せられますよ。
ファラオの娘|アスピチアのバリエーション
メリハリの効いた音&振りなので、しっかりアクセントをつけると見映えがしやすいです。
少し振りが難しいところがあるので、先生に相談するといいと思います。
難易度 | ★★★★ |
---|---|
衣装 | チュチュまたはオペラ丈 |
曲の長さ | 1分30秒前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントは難しい箇所あり |
表現力 | 優雅な動きとほほえみで |
▼簡単にしたバージョン
▼59歳で素敵です!
- アクセントをつけて、メリハリ感を出すと見映えUP
- マネージュが苦手な場合は、先生に相談を
- ポーズを決める瞬間と音を合わせると、一気に素敵な印象に
青い鳥(フロリナ王女)のバリエーション
人気のあるバリエーションですが、子供も踊るため「大人っぽさ」を出すのがポイントです。
難易度 | ★★★ |
---|---|
衣装 | チュチュ |
曲の長さ | 1分30秒前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントは難しい箇所あり |
表現力 | 優雅な動きとほほえみで |
▼まおちかさんのポイントが参考になります
▼バレエシューズ
- 前半のアンボワテ、子供っぽくならないように研究を!
- ポーズが多いバリエーションなので、つなぎがキレイだと映える
- 顔の向き次第で大きく印象が変わる(真正面ばかり見ないように注意)
パキータ|エトワールのバリエーション
パキータにはいろいろなバリエーションがありますが、その中で大人の優雅さで踊れるエトワールはオススメの作品!
難易度 | ★★★ |
---|---|
衣装 | チュチュ |
曲の長さ | 2分50秒前後 |
テンポ | ゆっくり |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントでも○ |
表現力 | 優雅な動きとほほえみで |
▼エトワールといえばこの人!何度も見返せる美しさです。
【中古】 世界のプリマバレリーナたちVol.2 ロパートキナのヴァリエーションレッスン/ウリヤーナ・ロパートキナ▼まおちさん解説
▼大人の方もよく選んでいるバリエーションです
- アームスと顔のラインの美しさを追求すると見映えUP
- ゆっくりなので、つなぎの質が大事
- 衣装の色にあまり縛りがないけど、チュチュしかダメかも
白鳥の湖|第三幕よりルースカヤ
白鳥の湖の第三幕で各国の踊りの中より、ルースカヤ。
ロシアの踊りですが、前半と後半で違う曲調になり、また演る人が少ないのでインパクト大!
民族舞踊に近いので、好みはあります^^;
難易度 | ★★ |
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衣装 | ジョーゼット風の民族衣装 |
曲の長さ | 4分前後 |
テンポ | 前半ゆっくりで後半速い |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントでも○ |
表現力 | 普段のレッスンであまりしないアームスがカギ |
▼こちらの動画でたくさんのルースカヤが見られますよ
- 大人こそ映える踊り。優雅さと気品がある
- 脚の動きが少ないので、その分上体を大きく使いたい
- 普段やらない動きが多いので、キャラクターダンスを研究を
個人的にはバレエ人生で一度は踊りたい作品です!友人が踊っていて、会場が盛り上がっていました。
ライモンダ|第一幕よりピチカートのバリエーション
ライモンダの主役は大変で5つのバリエーションを踊らないといけません。
そのうちの一つが、ピチカート。
大人可愛いを魅せられるバリエーションです。
難易度 | ★★★★(ポワント履くと難易度UP) |
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衣装 | チュチュかオペラチュチュ |
曲の長さ | 1分30秒前後 |
テンポ | ほどよい |
シューズ | バレエシューズでも見映えする ポワントだと難易度UP |
表現力 | そこまで求められません。大人可愛いがポイント |
▼少し振りを簡単にしてポーズを美しくしている
▼バレエシューズで踊ると
- ポーズの形にこだわって、魅せにいくと素敵
- 優雅さと可愛らしさ、両方ある踊り
- 早く走る、後ろに下がるなど意外と大変な所あり
バリエーションシリーズ
いろんな切り口でバリエーションをご紹介しています。
バリエーションは、適宜更新する予定です^^