大人バレエの憧れ「トウシューズ」。
履くとその大変さに目をむきますが、発表会はポワントで挑戦したい!という思いも強いもの。
私も全員バリエーションという発表会を10回以上経験。そして『初めてポワントで踊る!』というバレエ仲間も何人もいました。
その人たちから話を聞て、一緒の練習を通して知った「初めてポワントで踊る場合のバリエーション選び方」と具体的な作品についてご紹介します。
初めてポワントさんのバリエーションの選び方
ポワントの本当の大変さは履いてみてすぐ理解できるし、練習すると唖然とするほど難しいことに気付きます。
お馴染みの注意「引き上げて!」「ドゥミ通る!」が必要なことが心底わかるタイミングだったり^^;(ポワントは引き上げてないと立てないし、ドゥミ通れないことがモロバレ)
バレエシューズと同じように、とはいかないトウシューズ。バリエーションの選び方をご紹介します。
大人が苦手だと感じるポワントでの動き3選
調査したわけではないんですが、周りの声を聞いていると、以下のポワントワークが苦手という人が多そう。
- 片足のルルベアップ
- 回転モノ
- 膝を伸ばせない
ルルベアップ
これが一番なんじゃないかというくらいの難敵。ピケ立ちはできるんだけどルルベアップが劇的に苦手、という人は数知れず・・
バリエーションを選ぶコツは「ルルベアップが少ないものを選ぶ!」です。そのまんまですね^^;
ルルベアップばっかりのやつを選んではいけません。泣きます。何度もポワントで踊っていても、ここは苦労するところです。(基礎練習がものすごく大事って話ですね・・)
回転モノ
回転モノの中でも苦手なのは、ピルエットやフェアテといったルルベアップが必要な回転。
ピケターンならイケそう!という人は多いのではないでしょうか?
ほとんどのバリエーションは、残念ながら(?)回転が含まれています。選び方のコツは、ピケタイプで、数が少ないものをチョイスすることです。
回数が少ないと、仮にできない場合でも先生がアレンジしやすそうなイメージ。
膝を伸ばせない
足首が固い人に多い悩みのようです。
トウシューズは、「豚鼻」と呼ばれるつま先の面で立つ必要があります。真っすぐ立つためには、足首の柔軟性がある程度必要。
足首が固いとエッジで立つようなことになり、バランスを保つために膝が曲がってしまうようです。または、豚鼻の面をとらえるために膝が曲がる。
この場合ですが、柔軟しよう!としか言いようがなく・・(または、自分の可動域の範囲で立てるところを探し、膝を伸ばす練習)
膝の曲がりが気になる場合は、長めの衣装を選ぶといいです。目立ちにくくなります。クラシックチュチュかオペラ丈のチュチュ、ジョーゼットなどです。
曲のテンポ
早すぎても遅すぎてもツライのですよね^^;
遅い:キープ力が必要
ちょうどいいテンポが欲しいところです。
先生に相談したら、ちょっとはテンポ調整してくれるとは思いますが、極端な変更は印象にかかわってくるので、ちゃんと選びたいところです。
曲の長さ
当たり前ですが、曲が長いと振り付けも長い。そして体力も必要。
ポワントクラスの動きとバリエーションは、正直全然違います。
練習量が必要なので、曲も長すぎないのがいいかなと思います。
ポワント初心者さん向けのバリエーション
初心者さんにオススメなバリエーションを5つご紹介します。
チェリート
パドカトルのチェリートのバリエーションです。これでポワントデビューした友人も何人かいます。
- 片足ルルベアップなし
- 曲もほどよい
- ロマンティックチュチュなので、飛ぶとふわり美しい
ポワントに慣れたら、アームスにこだわってみるといいかも。アームスがキレイだと足元の不安定さが目立たなくなります。
ジゼルよりペザントのバリエーション
ペザントのバリエーションはいくつかありますが、こちらのバージョン。テンポも丁度良い感じ。70代の方もチャレンジしていました。
- 片足ルルベアップなし
- ジャンプが多い
- 最後の連続回転は、先生と相談してみても(ピケターンの人も多い)
音にも合わせやすいバリエーション。ジャンプが多いですが、上半身を作りに行くと、低くてもキレイに見えます
眠りの森の美女より元気の精
- 1分ぐらいの短い曲
- ちょっと早いので、先生とテンポを相談
- 片足ルルベアップはほぼなし
▽振付簡単バージョン
振りを簡単にしてもひとつひとつの動きを大きくすると十分に見栄えが
ドン・キホーテより友人のバリエーション
- 片足ルルベアップなし
- 大きなジャンプが多め
- 中盤の回転は先生とご相談
ルルベアップなしで、ジャンプがメインの踊りです。ただ、振り自体が難しいところがあるので、先生と要相談。
白鳥の湖より パドトロワのバリエーション
- いろんな振付があるので、応用が効く
- 曲のテンポもほどよい(ゆっくりする人も結構いる)
- 振付によってルルベアップあり
レベルダウンする場合、上半身を磨いて、十分に音を使っていくと振付が簡単でも優雅に見えます。
この5つ以外にないの?
ポワントで踊るための訓練
腹筋
「引き上げ」のために腹筋がんばります。
バレエシューズでできていたことも、できなくなるのがポワント。そして、脚の力だけでやると前腿が発達するのもポワント・・
腹筋が使えるようになると、体幹が意識しやすくなります。女性に多い反り腰は、下腹部の腹筋が使えない状態。ポッコリしちゃう。
腹筋で骨盤の位置を修正できるようになると、すっと立てる感覚が入ります。
足裏
大人バレエの壁のひとつ、つま先。
つま先は実力がよく見える部分のひとつ。バレエシューズでさえ伸ばす意識を入れ続けるのは大変。
硬いトウシューズでつま先を伸ばす意識を入れ続けるために足裏の強化をしています。ルルベアップをひたすら練習したり、自宅でポワント履いてバーレッスンしてみたり・・
足裏が鍛えられると見た目の美しさだけじゃなくて、ポワントワークも上達しますしね。
【観客視点】初めてポワントでも好印象を与えるポイント
とにかく笑顔!あなたが思っているより100倍大事
観客にとって最重要事項です 笑
もちろん、白鳥やバヤデールのニキヤのように作風的に笑えないのは除外ですが、笑顔は大事!
笑顔で踊っている人みると、純粋に楽しめるんです。逆に顔が強張っていると「大丈夫かな?」と心配(そしてこっちも緊張)モードに・・
初めてポワントで練習するときは、余裕がなくて練習時に表情までなかなか意識がいかないかもしれません。
でも、笑いながら踊ると余計な力も抜けますから、ぜひ落ち着いてきたら笑顔で踊る練習を!
丁寧に踊っている
丁寧に踊っているってなぜか伝わるもの。
ドタバタと暴れたような踊りは、優雅なバレエからかけ離れてしまっているので、好印象に繋がりにくい・・
- 無理をしない
- 5番を締めに行く
- 肩を下げる
ポワント履いていなくても注意したいところです。
個人的な話ですが、発表会の練習が始まるといつも『もっと普段の基礎レッスンを頑張っておけばよかった』と思います^^;
基礎レッスンの大切さをいつも身にしみて感じる瞬間。決して普段も怠けてはいないんです。でもバリエーションを踊ると自分の力量を思い知らされるんですよね。。
それでもバリエーションにチャレンジすると上達するなと思います。それは周りを見ていてもそう。発表会に近くなると、練習開始当初と全然違う。発表会は実力UPのチャンスです。
まとめ
今回のおすすめのバリエーションには、初心者さんあるあるな『青い鳥』は除外しました。バレエシューズとポワントでは、難易度が変わるバリエーションではないかと思ったからです。
ポアントの世界って不思議で、ポアントで踊る方が脚が楽、バレエシューズとそこまで変わらない、見た目と全然違う難易度!などが起きます。
母指球から指の先(爪の先)まで、この数センチがものすごく高い w
でもバレエをすると憧れるのがポワント。
初めてのバリエーションがうまくいきますように(*^-^*) 応援しています!