こんにちは、マイコです^^
バレエで悩むことのひとつに発表会があります。
出演をためらいなく決める人もいれば、様子がわからず悩む人も多いです。
今日は、大人バレエの発表会のメリットとデメリットについてお話します。
発表会にでるメリット
人前で踊るのがバレエとはいえ、そんな機会は普段はないのが大人バレエ。
発表会のメリットはいろいろあります。
急速に上達する
何事でもそうですが、目標が具体的になるとやることが明確に見えるので、成長スピードが加速します。
練習量も必然的に増えるし、普段のレッスンも自然と集中します。
上達するひとつは、テクニック面。同じことを何度も繰り返し練習し、先生からもより細かな指導が入ります。
その度にできない理由を考え、次にトライしていくので上達しやすいなと思います。
もうひとつは、見せ方。
”作品”を踊るとなると、その作品独特の振りであったり、観客を意識した大きな動きや団体でおどる集団美の練習も入ります。
顔や体の向きや所作なども学べるので実力が一皮むけることに。
舞台芸術の裏側を知ることができる
普段は、鑑賞で観に行く美しい舞台芸術。
その裏側を垣間見ることができるのは発表会の醍醐味!
舞台の裏側の一例
- 照明合わせ(プロの照明さんに見てもらう)
- 衣装合わせ
- 場当たり(舞台上での立ち位置などを確認)
- 舞台リハーサル
- ゲネプロ(衣装・音響・照明全部を本番通りにやるリハーサル)
- 舞台上でのクラスレッスン
ゲネプロなどでは先生が客席にいて、そこから指示をだします。
客席から見て、見え方を考慮して指示を出していきます。
先生以外にもスタッフさんがいて、照明を消す、緞帳を下ろすタイミングとかを合わせていく様はホントに舞台のこっち側 笑
先生はまるで映画監督のようです。
そして私たち出演者は、その映画の役者のような立ち回り。
不思議な感覚になるんですよね。
あと、経験は舞台鑑賞の目を深くしてくれるんです。
”舞台をつくる”側の努力を知ることができるので、自分が観客で観に行くときに別の視点を持つことができるんです。
繊細な積み重ねで、この美しい舞台が出来上がっているのだなと。
衣装・メイク・ライトで踊る非日常体験
ここに憧れるかどうかは人それぞれですが、抵抗ある方も実際やってみると意外と新鮮な体験できます^^
いつもと違うことに緊張もありますが、それでもこの非日常感・・刺激は若さにつながる!(はず)
ライトの中で踊るのは不思議な気分です。
鏡の無い照らされた場所で踊ることは、スタジオではなかなか味わえません。
きっとバレエをしていなければ着ることがないカワイイ衣装をつけると気分は上がります♪
写真撮りまくりですw
メイクが苦手な方は、「【イラスト解説】大人向けの発表会・舞台メイク」をご覧ください。
そんなに難しくないんですよ。
ダイエットになることも
いろんな理由で結果的にカラダを絞れます。
- 練習量の増加
- 衣装を意識する
- 人に見せるという圧
- 忙しくなる
- 筋肉がついてくる
何よりデットライン(本番)があることはダイエットを本気にさせてくれます。
私は最大4kg痩せてました^^;
特に最後の方はリハーサルが立て続いて、たたみかけるように痩せてましたね。
一緒にでる出演者もどんどん痩せていくんですよ。
特に舞台が近づくと・・衣装のムシも増えていく 笑
ちなみに私だけでなくて、多くの人が当日につれて痩せていきました。
自然に深まる人間関係
演目やリハーサル回数にもよりますが、長い時間をお教室の人と過ごします。
大人だけの発表会に出たときは、全員バリエーションでしたが、リハーサルや本番での助け合いで仲良くなりました。
もちろん先生との信頼関係も深まります。
先生たちって本番中に袖幕で祈るようにみんなの踊りを見守っていたり、直前に声かけてくれたりで・・きっと誰よりも上手く踊れることを願っている。
同じ目的を持って、共に頑張りますから、人と良い関係が生まれるのは、発表会のいいところのひとつ。
私は公演終了後の打ち上げが大好き 笑
居酒屋を予約してビールで乾杯、発表会の感想や悔しかったことをみんなで憂さ晴らししています。
発表会にでるデメリット
出演を決めるとそれなりの代価は発生します。
時間を費やします
発表会練習のスタートはお教室で変わりますが、早いところだと半年前からスタートすることも。
短くても3か月前ではないかと思います。
通常のレッスンに加えて、”リハーサル”という形で発表会用の練習が設けられます。
これもお教室でさまざまですが、出演する際にどのくらいの頻度でリハーサルが行われるかは要チェック。
これ以外にも、以下のようなことにスケジュールを空けておく必要があります。
- 照明合わせ
- 全体リハーサル
- 舞台リハーサル
- 衣装合わせ
費用は高め
発表会といえどもひとつの「舞台」です。
スタジオパフォーマンスなどとは違い、大きな会場を借りて、ひとつの公演を創り上げます。
そのため、照明・舞台監督・音響・舞台セットなどプロフェッショナルが関わってきます。
多分、想像を上回るスタッフが関わっています。私も小さな発表会かなって思っていたら、40名近くスタッフがいることを後で知りました。
なので基本的な料金は高め。
出演する演目数などにも影響しますが、10万円前後が相場かもしれません。
出演者が200名以上など大きなお教室や出演だけ(練習はみない)みたいなイベントタイプだと3万円~あるようです。
これ以外にも衣装代や母の会などに代表されるような運営費が発生したりします。
運営費によく含まれているのは、会場係の手配や謝礼、スタッフさんやゲストダンサーへのお弁当&飲み物、メイク用品をみんなで使う場合は、その費用などが含まれます。
これは任意ですが、先生への謝礼などもあったりします。
私の通っているところだと、3,000~5,000円といったところ。個人ではなく出演者でまとめて渡しています。
パドドゥなどする場合は、別途追加料金がかかります。
男性とのリハーサル代、男性ダンサーの衣装代や謝礼、場合によってはスタジオ代なども。
私の例
関東圏のバレエ教室
発表会代・・約100,000万円(リハーサル代込み)
衣装代・・7,000~15,000円(主役やソリスト役のチュチュは高め)/1曲あたり
母の会・・5,000~10,000円(お教室で異なる)
先生へのお礼・・3,000~5,000円(任意)
DVD代・・5,000~10,000円(購入必須の場合あり)
写真・・5,000円ぐらい(買う場合)
総額:125,000~150,000円ぐらい
精神的ストレス
いろんな要因がありますが、やっぱりちょっとストレスあり。
- 踊れていない焦り
- 人前で踊る緊張
- リハーサルや自主練の時間確保
- 一緒に出る人との人間関係がうまくいかない
など・・
特に踊れていない、と感じると「なんで出演するって言ったんだろう」という気持ちがでてきたり、他人と比較を始めたり・・
こういったストレスと付き合っていく必要がでてきます。
発表会をより楽しむために
発表会にはメリット・デメリットがあると話してきました。
もうひとつ、積極的に楽しむこともできます。
作品の背景を調べる
踊ることになった作品のストーリーや作曲家の意図などを調べてみましょう。
意図を理解することでより踊るのが楽しくなります。
例えば、フロリナ王女のバリエーション。
耳の近くに手をあてますが、海賊でも似たようなポーズがでてきます。
けど、フロリナ王女は青い鳥の鳴き声を耳を澄まして聞いているのです。
王女は塔に閉じ込められて、そんな王女を青い鳥が慰めている・・
鳥のさえずりに耳を澄ましているポーズがフロリナ王女のバリエーションなんですよね。
海賊は肩に近いところに手をあてています。
青い鳥のストーリーに興味ある方はぜひこちらのサイトをご覧ください。
https://kasumiijuin.wixsite.com/angelbreath/blank
踊りが人に伝わるには技術が必要です。
でも作品のストーリー、どんなシーンのバリエーションなのか、作曲家はどうイメージしたのかなど、考えながら練習するのも楽しいもの。
きっとプロの舞台を観ても深い目でみることができるはずです。
どんな意図をもって踊るかはとても大事なことだと思います。
自分と向き合えるチャンスにする
自分と向き合うって、よく聞く言い回しですが、向き合える人が人生を楽しめる人。
自分を向き合うとは、自分自身を良く知っていること。
好きとキライ
快と不快
物事の受け取り方
人との接し方
人目を気にする度合い
得意と苦手
知っているようでまだまだ奥深さを感じるのは自分自身^^
価値観や観念といったことですが、これが行動に反映されて、行動が現実になります。
なので、自分の価値観や観念を知っていると現実を変えやすくなります。
で、発表会のようなイベントを通して自分自身を知るきっかけにします。
デメリットでお話しましたが、「精神的ストレス」は向き合う材料。
私の場合だと、人前で踊ることにすごい苦手意識もってます。
小さい頃から人前で何かするのが苦手。
ここでは省略しますが、なぜ苦手だと思っていたかと内観を続けたら、
- 人前では上手く踊れる必要がある
- 人は私をジャッジしてくる
- ディスられると自分に価値が無いように思う
といったような、もう他人の目線しか気にしてないことが分かりました 笑
これを知ることができたので、
「本当にそう?」
「本当はどんな気持ちがいいの?」
と自分にやさしく問いかけ、(やさしく大事!)
- 舞台で踊るという体験をしよう
- ミスしてもOKにする
- お客さんは敵じゃない
- 今の自分ができることをやる機会
といったように、「自分の新しい経験」としてとらえるようにました。
そしたら、本番に向けて、自分がいつも通り動けるよう考えることができ、満足のいく舞台になりました。
やってみたことの一例
- ステージに慣れる
(舞台練習の際にできるだけステージに行く、見る) - ステージからの客席をじっと見る
- 呼吸の瞑想を取り入れる
- これは自分で選んだ道だ、と腹をくくるw
おわりに
私はあまり舞台で踊ることが好きではありませんでした。
すごく緊張して、上手く踊れないからです。
なので、「リハーサルで時間が取られる」「お金かかるし」と理由をつけてブツブツ言っていた派w
でも見方を変えると、発表会は人生に彩りをくれていたことに気付いたんです。
振り返ってみると、覚えているのは普段のレッスンではなく、「舞台で踊った経験」です。
どんな思い出を人生に作ってみたいですか?
発表会に出たことがない人には、一度出てみるのをオススメします^^