こんにちは、マイコです^^
今日は、大人バレエとケガのお話。
大人バレリーナとケガは隣り合わせですよね。私も最近、レッスン中にケガをしまして・・
バレエ大好きな時期のケガというのは、『休む勇気』が試されます。
バレエのレッスン、できるだけ休みたくないっ!
ケガをして「レッスンはできるだけ休みたくない、早く復帰したい」と思うことないですか?
私もそうでした。
最近、点在していたレッスンで学んだことやピラティスで感じた体の新感覚が繋がり始めていました。
軸が取れやすくなったり、脚を楽に上げられる、踊りのニュアンスがみえてきた、などバレエ人生で時々起こる、確変期。
先生からの注意もレベルが上がって、すごくレッスンが楽しかったんです。
上達を感じられて・・
そんな時、ジャンプでふくろはぎに異変。
翌日、念のため病院へいったら「2週間休息ね」の指示( ;∀;)
ただ、病院で見てもらっているときは、痛みは消えて、少し違和感が残っているぐらい。
「あれ、バレエできるんじゃない?来週とかにも・・」
と欲なのか焦りなのか・・そんな囁きが頭の中で流れる。。
けど、冷静にそれを制止する自分もいました。
「ケガはすぐなおる」の自分常識はもう通じないかも?
バレエを一旦おいておいて、大人になってケガするってあまりないですよね。
ほんと偶発的なものか、バレエやスポーツのように身体を動かすことを日常としている場合にある感じ。
その「たまにあるケガ」って曲者だと思うんです。
なぜなら脳内が若い時のイメージを持っているから。
小さいときは、よくケガするけど回復が早いですよね。
「ケガはわりとすぐ治る、このくらい平気」と若い頃の経験を判断基準にしてしまっている。
例えば、運動会でパパやママがリレーとかで走って、肉離れ、子どもより派手に転ぶことはよくありますよね。
これも、「このくらい脚は動く」という若い頃の認識を無意識に保有していること多いです。
今の自分はどうなんだろう、と振り返ることはあまりないものです。(私がそうだった)
完全回復しないと結果的に損をする
レッスン再開したい気持ちを抑えて、休みが不十分だった場合のリスクを考えてみました。
ケガの再発、ケガしやすくなる
これは、周りを見て感じたこと^^;
大人バレエって中毒性があるんじゃないかと思います。
ケガをしても十分に休まない人が結構いました。
そして、再発していることが多いように思います。
中には3か月休んで、復帰したらすぐにケガしてまた3か月。
結局、半年も踊れなかったわ、という友人も。
もうひとつは、発表会やコンクールなど差し迫った舞台があって無理せざるを得ないとき。
友人の話ですが、大人コンクールの1週間前、足の骨にひびが入ってしまい・・
ずっと練習したこともあり、医者にお願いして注射を打って出場(それでも激痛だったよう)
コンクール終了後、すぐに休養に入ったものの、10ヶ月以上骨がくっつかなくて復帰ができていません。
違うところに負荷がきて、ケガの範囲拡大
これは、恥ずかしながら体験談^^;
ポワントレッスンの後、足の親指が痛くなったことに気付きました。
ただ、その日は舞台鑑賞を予定していたんです。
指は痛いけど何とかなるかなと思い、急な坂道で15分以上歩く会場へ・・
そしたら、痛い足をかばって歩いていた影響で、まさかの片側だけぎっくり腰( ;∀;)
結局、3週間ほどレッスンを休むことに。
正しいポジションを取るのが困難になることも
これは無理してがんばる(本人は自覚ないかも)大人リーナたちと練習して感じたこと。
股関節を痛めているのですが、我慢してレッスンを継続。
ただ、股関節が痛いのか、腰がすごくひけている・・ 前はそんなことなかったのに。
先生からの注意も腰を注意されるので、いつもより鼠径部を立てられないんだなと思います。
あとは肩回り。
肩が痛くて腕が上がらず、痛めている方の脇がつぶれてしまう。
スクエアを保つのが大変そうです。
お金がかかる
1レッスンにつき、1マッサージ(整体とか)という人もいますね^^;
ほぐさないと痛くてしかたないとのこと。
マッサージ代をレッスンに回したら・・とか思いますけど、お金の使い方は個人の自由ですね。
今の無理が、近い未来さえもダメしかねません。
休養がバレエにいい影響を与えることも
休むことのメリットは、「身体の使い方の変な癖がとれる」だと思います。
ケガの休養から戻ってきた人に先生が、
「〇〇の力みが取れましたね。素直に体が動いています」
と言っていたのをなどか聞きました。
思い当たることあると思うんですが、力を抜きたいけど抜けない筋肉ってないですか?
前腿とか肩回りとか・・使いやすい筋肉は、真っ先に発動しちゃうのでなかなかやめられないそうです。
マシンピラティスでは、使いやすい筋肉を使わないように、鍛えないといけない筋肉を集中的にトレーニングします。
マシンを使って制限をかけるほど、使いやすい筋肉って動いちゃうんですよね^^;
休養は筋肉を力を入れる機会が減りますから、フラットに戻るんだと思います。
休んでむしろ自分をランクあげするプランB
無理してやる、完全回復しないままする、はリスクが高いと思います。
もちろん、舞台直前でそうしなきゃいけないケースもあると思いますが、長く続けたいなら身体を大切にしたいもの。
そこで提案したいのが、「プランB」をつくることです。
バレエレッスンとトレードオフになっているもの、つまり何かに時間を使うということは、できていない何かがあるはず。
「レッスンしたいっ」という気持ちを少し抑えて、レッスン以外でやりたいこと、できていないことを書き出してみるんです。
ほんの10分だけ時間をとってみてほしい!
身体のコンディションをUPさせるプランB
バレエには、柔軟性も筋力も必要ですよね。
ただ、分かっていても不足なのが、柔軟と筋トレ。
- 腹筋強化
- 股関節の動きをよくするストレッチ
- 裏モモを念入りにストレッチ
- 肩回りのコリをとって、上半身のラインを美しく
- 足裏マッサージ
身体をなまらせるどころか、今以上に可動域を広げる、体幹のレベルを3つぐらいあげてやる、という気持ちでやっています。(もちろんケガしたところに負担はかけない)
復帰後の余談
体が柔らかくなっていて、その分内腿を使えるようになってきました。
力をぎゅっと込めるのが怖いので、体幹や引き上げの意識がかなり上昇。
「身体がふっと軽くなり、バランスが安定するポジションがある。でも筋肉は程よくって感じ」みたいな感覚。
友だちにも復帰前よりイイ感じ、と言われました。
バレエを研究し、気付きを得るプランB
大人バレエで上手な人、上達が早い人の話を聞いていると、分析&観察をすごくしてるなと思います。
「見えている」と直せるし、目指せる。
どこが美しいラインなのか、どこが変なのか、筋肉な使い方とかをより細かく見ている人たちです。
バレエ習いたては、見えていない(わからない)ので、動きについていくのに必死。
でも、慣れてくると「アンデオールとは」「アームスのラインとは」というのが理解できるようになりますよね。
そして、「どうして先生のようなアームスのラインが描けないの?」みたいな課題を発見。
観察力や研究熱心な人は、そこを細かく見ていきます。
- 肘が落ちてると美しくないな
- 手の小指が下がっているとラインが途切れるな
- 鎖骨のラインを保ち動かさないといけない
など、どんどん細かくなる。(プロの先生はもっと細かいですよね)
私の友人はあえて好きじゃないと感じるバレエ動画を見るそうです。
どこが好きじゃないんだろうって、研究しているそう。
何のためにするかというと、修正すべきところ、目指す理想の動き・ラインなどを明確にしているということ。
逆にそういったイメージを細かく持っていない人は、なかなか上達しないという印象^^;
「だってできないんだもん」が口癖。(ただ、楽しくやる人もいるのでそこは否定しません)
でも、じっくり研究する時間はなかなか取れないもの。
なので、「研究をして、自分の課題、理想を発見する時間」にしてしまうのです。
オススメは、InstagramやYouTubeにUPされている、どこかの教室のレッスン風景。
プロのは美しすぎて粗がわかりにくいので、失礼ですが比較対象としてみてみる。
もしくは、自分の動画や過去の発表会DVDを見直す、です。
やりたかったことをするプランB
ここからは、あえてバレエ以外をやってみるプランB。
バレエの次にやりたいものをやってみる時間です。
レッスンが最優先!という気持ちがあって、もしかしたら他のしたいことなんてない、という人もいるかもしれません。
でもここは時間をとって、内観してほしいなと思います。
なぜなら、日常がひとつ豊かになるきっかけになり得るから。
私の場合、映画を見る、食器を探しにいく、ためていたバレエDVDを観る、本を読む、模様替えをしたかったです。
フルタイム勤務なので、限られた自分の時間をレッスンに当てていました。
その分、ほかのことは諦めているんですね。
「諦めている」という気持ちにならないくらい、レッスン優先のマインドでしたけど^^;
なので、この時間で小さな別の望みを叶えることにしました。
これを実行してみると、気乗りしなくても気分が晴れていくんです。
そうすると、「あ、こんな時間も快適で心地いいな」と豊かさがひとつ増えます。
人生の幸福度は、時間をどんな気持ちを過ごしてきたかだと思うんです。
豊かだと感じる時間が多い方がよくないですか?
こんな時間を過ごすことで、「あれ、ストレス感じていたのかな」「仕事⇔バレエでマンネリしてたかも」といったことに気付けることも。
心地よい時間を過ごしたからこそ、気付くものがあるんですよね。
やらなきゃを片付けるプランB
「やらなきゃな」と思っていたことをやっつけてしまうプランB。
例えば、ふだんできていないところの掃除や片付け、事務作業みたいなやつ。
「やらなきゃいけなんだよな」という気持ちをうっすら持ち続けるのは、時間の損失なんです。
小さなストレスだし、そのことについて考える時間が、多くなってしまいますから。
やっつけてしまうと、それはもう手放してしまったものなので、頭の中からはサヨナラです。
頭の中を不必要なものでいっぱいにするのではなくて、空けておく。
そうすると頭も疲れないし、冴え渡りやすくなりますよ。
バレエと長く楽しみたい
私のバレエ友達には、70才を超える人も数人いるし、60才以上なんてザラです。
バレエって長く続けていけるもの。
長く楽しく続けている人は、身体のケアをしっかりしています。
痛かったら無理をしない、クラスレッスンでおかしいなと感じたら、バリエーションクラスはお休み。
身体のケアは、年を取ってからやるのではなくて、今から始めた方がいい。
無理をしすぎて、なかなか復帰できない人もいるのも事実。
ケガがひどくなると、バレエどころか日常すら動きが制限されて、QOL(クオリティオブライフ)が下がってしまいます。
いつかの雑誌で、ダンサーの首藤康之さんが語っていた言葉が印象的で今でも覚えています。
「若い頃は、身体にいうことをきかせていた。30代になってからは、身体のいうことを聞くようにしている」
プロダンサーと比べるわけではありませんが、自分の身体をケアしてあげられるのは、私だけですよね。
大事な考え方だと思いました。
まとめ
- 早く復帰したい気持ちはものすごくわかる!
- けど、ちょっと立ち止まってリスクを知ってみよう
- 今の無理が、未来をつぶすかもしれない
- 休養の時間をプランBで、楽しんでみて
- きっと、長いバレエライフが楽しめます
おまけ:一番軽い肉離れ実録
興味あるかわかりませんが、具体的なケガの状況と回復の過程の実録。
ケガの状況
- ジャンプのときにふくろはぎがつった感覚。(プチッと切れた音はしませんでした)
- 膝の少し下の方を痛めました(ふくろはぎで肉離れが多い部位ではない)
お医者様の診断
- 一番軽い肉離れ
- 熱感もないので、ロキソニンテープだけ処方され、圧迫のためのサポーターをするように指示された
- 2週間は安静に。痛みがなければ、ウォーキングはOK。ストレッチNG
- バレエを今まで通りにするには、あと2週間(計4週間のお休み)
- 2週間目からはストレッチの指示。
経過
当日:びっこひいて歩きました。痛かったです。
翌日:ゆっくりであれば普通にあるけるように。持続的な痛みなし。
3-4日目:普通に歩ける。ただ、ときどき筋肉のこわばりあり。
10日目:かなり普通に。早歩き可能。プリエとかは全然痛くないけど、ルルベが怖い。ちょっと違和感あり。あと、マシンピラティスを再開。ふくろはぎは避けたプログラムを依頼して
2週間~:お医者様にもう大丈夫と言われる。けど、バレエを今まで通りにするには、あと2週間まってと。筋肉がつきはじめたばかりなので。ルルベも痛みはなくなってます。ストレッチをするように言われたので、開始。
2~3週間:家で両手バーレッスンを実施。ルルベはしない。
3~4週間:片手バーで、ルルベも少しずつ
約2か月後:ほぼ元通りに踊れています。ポワントはもう少しお休み。
ピラティストレーナーから聞いた話
肉離れを起こした場所は、筋肉が絡まっているようなもの。
ネックレスがクチャっと絡まったイメージ。
それを無理にひっぱると切れるので、ゆっくりほぐしながら戻りましょう。
学んだこと
- 暑くなってきたので、レッスン中は水だけでなく塩分も必要
- ストレッチで筋肉を柔らかく保たないと
- お休み中に腹筋強化
- バレエの立ち方、力まないけど伸ばすやり方がちょっと見えてきた
- ロキソニンテープ、めちゃくちゃかぶれる・・